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8.マルチリンガルになる人
2019/02/23

8-1.両親が国際結婚
8-2.帰国子女
8-3.インターナショナルスクールに通う
8-4.マルチリンガルな国で生まれ育つ
8-5.その他

8-1.両親が国際結婚



例えば、父親がアメリカ人、母親が日本人といったように両親が国際結婚の場合、その子供はマルチリンガルの家庭環境で育つため、自然とマルチリンガルになることが多いと思います。父親には英語で、母親には日本語で、特に難なく会話を成立させます。所謂「ハーフ」と言われるこの子供たちは、マルチリンガルになるべくして生まれてきたのかも知れません。
ただし、全ての「ハーフ」がマルチリンガルになるかというと必ずしもそうではないでしょう。例えば、イギリス人とアメリカ人の国際結婚の場合、家庭環境は英語だけですので子供も英語のみを覚えます。また、アメリカ人と日本人の国際結婚であっても、家庭環境が日本語だけであれば子供は日本語のみを覚えます。親が意図的にマルチリンガルの家庭環境を子供に提供することにより、はじめてその子供もマルチリンガルになりえるのだと思います。現在、日本の芸能界では所謂「ハーフタレント」と呼ばれる方々が大勢います。しかし、その「ハーフタレント」でさえ、マルチリンガルな方もいれば、モノリンガルの方もいるということを考えれば、マルチリンガル化は家庭環境に依存することが容易に想像できると思います。
とは言っても、両親が国際結婚の場合、その子供がマルチリンガルになる確率は高いと思いますので、「ハーフ」はマルチリンガルになる人と言ってもよいかと思います。
 

8-2.帰国子女



家庭の事情などにより幼少期を海外で生活し、その後日本に帰ってきた「帰国子女」は、海外の文化や言語を既に習得した上で、日本の文化や言語を再習得する必要がある方々であり、マルチリンガルになる人と言ってよいでしょう。海外にいた時は日本人学校に通っていた場合もあるでしょうし、現地の一般の学校に通っていた場合もあると思いますので、現地の言語の習得度はまちまちかも知れませんが、毎日外国で生活しているのですから、それなりに現地の言語を習得しているものと思われます。逆に、日本語の習得度が低いことが帰国子女の特徴の一つで、日本に帰ってから徐々に日本語のレベルが向上していき、最終的にマルチリンガルとなっていくのだと思います。
 

8-3.インターナショナルスクールに通う



外国人家族が諸事情で日本に住む必要があり、その子供たちの通学のための学校がインターナショナルスクールです。基本的には英語で授業が行われます。この子供たちは日本で生活をしてはいますが、家庭も学校も英語での生活ですので、マルチリンガルになる人ではないかも知れません。
一方、日本に住む日本人の中には、子供に英語を習得させたいという親御さんの意向で、インターナショナルスクールに通っている子供もいます。これらの日本人の子供は、家庭では日本語、学校では英語を使用して生活しているため、ある意味、マルチリンガルになる人かも知れません。あと、帰国子女の方の中には、日本の一般の学校ではなく、インターナショナルスクールに通っている方もいます。
日本の中で英語で授業が行われているインターナショナルスクール、全ての生徒がそうではないですが、マルチリンガルになる人がいる場所かも知れません。
 

8-4.マルチリンガルな国で生まれ育つ



日本はモノリンガルな国ですので、日本に住んでいると日本語だけで全ての事が足ります。しかし、世界に視点を移すと、モノリンガルではない国は沢山あります。例えば、スイスの公用語は4か国語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)ですし、カナダの公用語は2か国語(英語、フランス語)です。また、台湾の国語は中国語ですが、台湾語、客家語を話す人が多くいます。アメリカには英語の他に、スペイン語を話す人が多くいます。これらのマルチリンガルな国で生まれ育った人は自然とマルチリンガルとなっていきます。生活の中でマルチリンガルが必要とされているためです。ただし、国内で使用されている全ての言語を流暢に話すと言えばそうでもないようです。スイスの公用語は4か国語ですが、スイス国内の地域によって主に使用される言語は決まっています。カナダもそうです。台湾では、中国語は皆話せますが、台湾語は南部の人が主に話し、北部の人には全く話せない人もいます。
全ての人がそうであるとは限りませんが、マルチリンガルな国で生まれ育った人は、マルチリンガルになる人と言えるでしょう。
 

8-5.その他



上記の方々は「両親が国際結婚」「帰国子女」「インターナショナルに通う」「マルチリンガルな国で生まれ育つ」といった他人起因の理由によりマルチリンガルになる人です。それとは異なり、自分起因の理由でマルチリンガルになる人も当然沢山います。自らマルチリンガルになりたくて、外国語を勉強したり、留学したり、海外で働いたりし、その結果マルチリンガルになる人です。このウェブサイトを観て頂いている皆さんも多分少なからずそういった思いを持っているのではないでしょうか。他人起因の理由によりマルチリンガルになる人は、ある意味必要に迫られていて自然とマルチリンガルになっていきます。しかし、自分起因の理由によりマルチリンガルになる人は自然にマルチリンガルになっていくとは限りません。時には意図的に自らを必要に迫られる状況に追い込む必要があるかもしれません。「必要は発明の母」という言葉があるように、人は必要に迫られてはじめて成長する生き物ですから。皆さん、一緒に頑張りましょう!
 

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